2005-01-01から1年間の記事一覧

今日の読了本

「バッカーノ!1933 THE SLASH クモリノチアメ」 「バッカーノ!1933 THE SLASH チノアメノチ、ハレ」 成田良悟 「バッカーノ!」シリーズ、現在のところ、最新刊にあたる。 登場キャラクターがあまりにも多いのだが、書き分けがしっかりされているのでゴチ…

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「ブルー・ハイドレート 融合」 海原零 図らずも「スターシップ・オペレーターズ」と内容がかぶっているように思えた。*1 ひよっこ軍人が、大きな権力に対して、反旗を翻す。 政治的な内容になりがちですが、この作品においてはあまりそれを感じない。 なぜ…

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「スターシップ・オペレーターズ 3」 水野良 今年の頭にアニメ化された作品。 この著者の作品の傾向として、主人公及びその側のキャラクターが、滅多に死なない、ということが言えるだろう*1。 例外的に「ロードス島伝説」ではやたらと死ぬことになるが、そ…

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「旧宮殿にて 15世紀末、ミラノ、レオナルドの愉悦」 三雲岳斗 レオナルド・ダ・ヴィンチを探偵役に据えたミステリ短編集。 「本格ミステリ05」に採用された「二つの鍵」の論理の冴えは素晴らしいが、他はそれと比べると少々落ちる。 「やさしい死神」 大倉…

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「コスチューム!」 将吉 ボイルドエッグスの第三回新人賞の受賞作。 コスの元ネタにひどくシンパシーを感じてしまうのは同い年のせいか。 章のタイトルと内容がほとんど一致していないと言うのは、ちょっとひどすぎる気がする。 ここが著者の心の叫びなのか…

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「戦国自衛隊1549」 福井晴敏 原作では全員自害して果てたとか言う話を聞いていた。 現代に書き起こされるとどう変貌するか。 どこをどう切っても福井晴敏節でした。 かっこいい男を、読んだ、という気になった。

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「グランド・フィナーレ」 阿部和重 どうも文学賞に関係した作品が続いている。 文学で批評をしている、クリティークしている、そんな印象を受けた。

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「死神の精度」 伊坂幸太郎 一冊で何色もの物語が楽しめる、非常にお得な一冊。 はじめの物語とおわりの物語。主人公が死神でなければ書きえない、すてきなラストがわたしたちを待っている。

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「サマー/タイム/トラベラー 2」 新城カズマ これはタイムマシンによるタイムトラベルの物語ではない。 未来にしか進めない、タイムトラベラーの物語だ。 であるがゆえに、可及的速やかに、読む可能性のある人は、読むべきである。 「今」読むのと、「未…

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「大沢さんに好かれたい。」 桑島由一 メインターゲットは八十年代生まれ及びそれ以上の人々?と思わせるようなガジェットが多用されていたように思った。 仮面ライダー、ウルトラマン。それに、スーパー戦隊シリーズに心躍った人ならば、きっとこの本を読ん…

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「カーテンの陰の死」 ポール・アルテ ツイスト博士シリーズの一作。 長きにわたって紡がれた犯罪の糸を解きほぐす手筋には感嘆の一言。 ですが、あまりにシンプルであるがゆえ少々拍子抜けしてしまったのも事実。 どちらかというと、エピローグの方が破壊力…

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「モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活」 奥泉光 「本格ミステリマスターズ」叢書内の一冊。 今までが新本格プロパーの作家だったのに対して、本作はどちらかというと純文学プロパーの作家。 ちょっと身構えて読んだ。 探偵役の二人がほぼ…

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「涼宮ハルヒの陰謀」 谷川流 相も変わらずドタバタしているし、萌え狂っている。 最近の作品が、タイムパラドックス、タイムトラベルにこだわった内容になったいることを、歓迎すべきか忌避すべきか、非常に悩ましく思っている。

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「チョコレート工場の秘密」 ロアルド・ダール 映画の上映が始まる前に読んでおこうと読書。 何が起こるか分からないハラハラドキドキのファンタジー。 子供向けだけあって勧善懲悪的なところもあり。 恩田陸の某作品の名前の由来になった作品ですね。 「腕…

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「都会のトム&ソーヤ 3 いつになったら作戦終了?」 はやみねかおる シリーズ三作目。 相も変わらずハラハラドキドキさせてくれる。 ただ、一点だけ気になることがあって、あれは無事に撮影されたのか? ということである。

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「魔術師のおい」・「馬と少年」 C.S.ルイス 「ナルニア国物語」が映画化ということで、原作を読んでみることにした。 「指輪物語」とほぼ同時期に作られた物語であるから、古さを感じることは否めない。 それに、あまりにも作者が饒舌に語りすぎているきら…

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「シフト ー世界はクリアを待っている−」 うえお久光 このひとの作品を読むのは、「悪魔のミカタ」(一巻目のみ)以来になる。 「悪魔のミカタ」自体はあまり面白く思えなかったのでしたが、この作品は、そういった印象を(いい意味で)覆してくれた! 電撃…

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「火星ノンストップ」 山本弘・編 黎明期のSF短編傑作選。 現代のSFからは感じることが難しくなってしまった節操のない想像力、その暴走した結果が堪能できる。 現代のSFは現実に摺り合わせようとした結果、おとなしい作品になってしまう傾向が強い気がする。…

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「看守眼」 横山秀夫 タイトルからは、今まで通り刑事物の短編集だろうと類推されるものの、実際はけっこうごった煮の職業ものの短編集。 基本的に水準を下回ると言うことがないので、安心して読むことができる。 「No.6 #1」 あさのあつこ 子供が読めば冒険…

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「HEARTBEAT」 小路幸也 「ミステリ・フロンティア」レーベル内の一冊。 メフィスト賞受賞作から思ってはいたのだが、無理矢理ミステリっぽくしている印象。 ある意味ファンタジックな結末なのだ。 故に、純粋な本格として読んでいるとえらいしっぺ返しを喰…

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「ネアンデルタール・パララックス 2 ヒューマン」 ロバート・ソウヤー 前作よりエンターテインメント性が落ちたというわけではないが、現実世界へ対する批評性が著しく増しているよう思われる。 前作で積み残されていたレイプ事件に対しても、けっこう意外…

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「笑酔亭梅寿謎解噺」 田中啓文 ごり押しで表題の落語と組み合わせようという作品もありつつも、大半はよい具合に噛み合った作品。 作風といえばそれまでなのだが、無理矢理駄洒落を入れたりすることがあるのもご愛敬。 落語ミステリといえば、北村薫の『円…

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「クドリャフカの順番 『十文字』事件」 米澤穂信 古典部シリーズの第三作。 今作は古典部四人それぞれの視点で物語は展開していく。 前作はドイル、今作はクリスティ。 クリスティといえば、の四作のチョイスが個人的にも因縁深い四作だったのが印象深い。 …

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「館島」 東川篤哉 とんでもない大トリック! ある意味「人狼城の恐怖」に匹敵する。 ギャグが空回りしていないのはこのひとの作品の美点だと思う。 「サーラの冒険 1 ヒーローになりたい!」 山本弘 実に正当真っ当なジュブナイル。 男の子の成長を描く。 …

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「サマー/タイム/トラベラー 1」 新城カズマ 回想、といった形で描き出される本作。 濃いタイムトラベルファンが喜ぶだろう趣向が凝らされている。 ボーイミーツガールの青春小説でもある、と思う。 「エルマーのぼうけん」がまた読みたくなった。

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「エルの終わらない夏」 関田涙 表4のあらすじが著しくあてにならない本。 ウラニアの正体なんて全く問題ではない、というか、気にするような人にこの本を読む資格はないと言い切りたくなる気分だ。 ネタバレ気味の表現になるが、ミステリと言うよりもSF…

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「輝く断片」 シオドア・スタージョン 前半と後半で収録作品の様相が相当変わっているように思えた。 前半はどちらかというとお笑い系の話で、後半はどんよりと曇った犯罪の話。 そんなふうに感じた。 後半の物語の登場人物はこのひとにしか描けないであろう…

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「殺意の演奏」 大谷羊太郎 初期の江戸川乱歩賞受賞作。 初期だけあって狭義のミステリの定義にも当てはまっている作品だ。 長編デビュー作なのだが、今見たとしても古びていない意欲的な趣向を用いている。 「女か虎か」といったリドルストーリー的な趣向。…

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「最後の願い」 光原百合 「ガラスの仮面」に欠けているものを補完する(と思われる)作品。 絵で表現していては表現できないモノを、これは表現できているように思われる。 とはいえ演劇論の本ではない。 歴としたミステリである。 ミステリとしても上々の…

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「愚か者死すべし」 原籙 十年ぶりの沢崎シリーズ。とはいえ、私が読むのは五年ぶりくらい。 一作目を読んだのが高三の頃なので。 実にこの雰囲気は稀少です。なかなか巡り合う事はできない。 待たされた甲斐はあった感じ。 敢えて苦言を表すとすれば、今ま…