2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

平山瑞穂 『忘れないと誓った僕がいた』

ファンタジーノベル大賞受賞後第一作目の長編。 『ラスマンチャス通信』のようなヘンな話が好きな私は、あまりにまっすぐに愛を歌いあげるこの作品は、嫌いじゃないのだけれどこの方向性は望まないな。と思っている。 今、と言うよりちょっと前の、純愛ブー…

荻原規子 『西の善き魔女 5 闇の左手』

上の二巻はハードカバー版、下の五巻は新書版。 新書版四巻から五巻に至るまでの駆け抜けるような展開は、非常に心躍るものがありました。 ハードカバー版の一巻を読んだときの感想「話のつくりが古い」という印象は、 変わらなかったけれども、 読んでよか…

荻原規子 『西の善き魔女 2 戦いの巻』

森見登美彦 『四畳半神話体系』

手放しで、傑作だ、と思った。 時と人、ループする時間、と言う単語に反応を示す人ならば、きっとすばらしい時間を送ることができるだろう。 癖のある文章に、嫌悪感を抱かぬのならば、万難を排して読むべきだ。 ゲームにし易そうでいて、けしてゲームにはな…

木堂椎 『りはめより100倍恐ろしい』

第一回野生時代青春文学大賞受賞作。 十七歳の高校生が、携帯電話で作り上げた作品だという。 先に読んだ十二歳の小学生の作品と比べれば、長さの面ではこちらが劣っているが、 はっきり言ってこちらの方がきちんと成立している作品であるというふうに感じさ…

水田美意子 『殺人ピエロの孤島同窓会』

第四回『このミステリーがすごい!』大賞、特別奨励賞受賞作。 十二歳の小学生が書いた作品、と言うだけで話題性だけは十分である。 では、内容はどうだったかというと。 『バトルロワイヤル』(以下『バトロワ』)は偉大だった、と言うことで。 一学年三十…