水田美意子 『殺人ピエロの孤島同窓会』

第四回『このミステリーがすごい!』大賞、特別奨励賞受賞作。
十二歳の小学生が書いた作品、と言うだけで話題性だけは十分である。
では、内容はどうだったかというと。
『バトルロワイヤル』(以下『バトロワ』)は偉大だった、と言うことで。
一学年三十六人+αの人数の書きわけがとてもできているとは思えない。
誰が死んでもあまり変わらなく感じる。むしろ記号。
バトロワ』では人が死ぬたび名前と残り人数が出ていたが、ないと読みづらいのだなと言うことを理解した。
正直なところ、次の作品が三年以内に刊行されるというのなら、読まないと思う。
若さと知らない、と言うことを武器に、前に進もうというのだろうが、まだ、その武器が磨かれているとはとてもとても言い難い。
何年か書き続けたあとの、磨かれた後の姿ならば、みてみたいと思う。