2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の読了本

連城三紀彦 『戻り川心中』(ハルキ文庫版) 前々から読もう読もうと思った本の一冊であった。 今月光文社文庫から新装版が出てしまったので慌てて。*1 先日読んだ『美女』のあまりのトリッキーさにこれはどうなのだろうと思っていたのですが、 さすがに最初…

今日の読了本

西條奈加 『金春屋ゴメス』 第十七回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作。 日本国内にに突如現れた「江戸」という鎖国国家で繰り広げられる愛と友情の物語。 時代小説は翻訳小説と同様になかなか読み慣れないものという風に当方認識しております。 です…

今日の読了本

大倉崇裕 『丑三つ時から夜明けまで』 「幽霊」が実在するという世界を舞台にした連作短編ミステリ。 一粒で幾つもの味を楽しめる一冊だと思う。 どれも真っ当なミステリではあるけれども、特殊設定を採用しているだけあり、一捻り二捻りしてあるので、油断…

今日の読了本

森博嗣 『τになるまで待って』 むりやりタイトルを付けている気がしてならないGシリーズの三作目。 一作目は萌絵が帰ってきただけでうれしかった。 二作目は鈍っていた刃を研ぎ直したような鋭く冴えた物語で震えた。 では三作目の今作はどうだろうか? 一応…

今日の読了本

南條範夫 『駿河城御前試合』 『チャンピオンRED』に掲載中の、『シグルイ』の原作である。 この本自体は昨年の九月頃に、古本屋で入手しており、その日のうちに即座に『シグルイ』のベースになっている「無明逆流れ」だけは読んではいたのですが、なかなか…

今日の読了本

歌野晶午 『そして名探偵は生まれた』 400円文庫で刊行された中編が二つと、書き下ろしの中編一つの合わせ技一本な感じの中編集。 400円文庫を購入していた人にはあまり有り難みのない本であることは間違いないと思う。 実際、その三編については長さ以外に…

今日の読了本

時雨沢恵一 『キノの旅IX』 十一本強の短編が収録されている本作。 何よりアイデア一発勝負と言った感じの作品が並ぶ。 常々思うのだが、ライトノベル界において星新一のようなポジションを確立しようとしているのだろう。 あくまでもショート・ショートとい…