2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の読了本

恩田陸 『エンド・ゲーム 常野物語』 この物語を端的にあらわすのならば、「おわりのはじまり」この一句に尽きるだろう。 いったん閉じようとした物語がまた外へと向かって開いていく。 終わると見せかけた物語が実は大きな物語の始まりでしかなかったという…

今日の読了本

遠藤徹 『弁頭屋』 『姉飼』の奇っ怪さが好きだった。 やはりこの作品でもその奇っ怪さがあって、それが実にまともじゃなくて良いのである。 ホラーというよりも、幻想的な雰囲気を漂わせているのだ。 あのヘンな世界にまた、足を踏み入れたいと思わせる物が…

今日の読了短編

小川一水 『ハイフライト・マイスター』 (SFマガジン '06.02)

今日の読了本

甲田学人 『夜魔』 『Missing』シリーズで悪役・黒幕を演じ続けたあの二人が暗躍する、ホラー短編集。 ホラー小説であっても、ハッピーエンドを求める人にはけして勧めることはかないません。 幸福な結末を避けるように、物語が進んでいくのですから。 彼岸…

今日の読了本

森博嗣 『レタス・フライ』 最初と最後が外伝で、あとはノンシリーズの短編集。 最初のが、Vシリーズ、最後のが現行シリーズに繋がる(と思われる)。 『まどろみ消去』の頃と比べると、分かりやすくなっているなぁと思う。 栗本薫 『グイン・サーガ105 風…

ライトノベルマニア度チェック

http://kantei.am/1554/ やってみました。 結果、73点。ランク:A 偏差値:64.4 順位:177位 (2688人中)あなたは特定のレーベルにとらわれず、多くの作品を読んでいる、かなりのマニアです。きっと、新人賞作家や、マイナーレーベルのチェックも怠らない徹底…

今日の読了本

道尾秀介 『向日葵の咲かない夏』 正直、肌に合わなかった。 『背の目』も、あまりいい印象を抱かなかったので、 変わっていってくれればいいなと思っていたのだが、 前作と比べれば腑に落ちるように変わってはいるが、 それは比べればの話であって、よい感…

今日の読了本

茅田砂胡 『クラッシュ・ブレイズ パンドラの檻』 永井豪作品における『バイオレンスジャック』のようなポジションのこの作品。 何も考えずに娯楽作品が楽しみたいという人にはお勧めですが、 あれがだめこれがだめといった風に考えがちな人にはけして勧めら…

今日の読了本

津原泰水 『アクアポリスQ』 例えて言うならば、水没の危機を待つヴェネチアのようで。 そこに和・洋・中のメニューをぶち込んだらどのようになるのだろうと妄想して。 火山灰、火山ガスのために帰れない島の人々を夢想する。 分量としては長編と言うよりは…

今日の読了本

仁木稔 『スピードグラファー 3』 昨年放送されたテレビアニメーションのノベライズ、最終巻。 本編を見始めたのがこの間のベースになっている辺りだったので、 どのように変えてきたのか、と言う楽しみ方が出来た。 文章メディアであるから、動きのあるシ…

今日の読了本

有川浩 『図書館戦争』 タイトルに騙されてはいけない、これは戦争ものじゃあない、恋愛ものだ。 過去の三長編を読んでいれば、容易に想像が付きそうな気もしますが。 少々ネタバレの虞がありますので、ここから先は、続きを読むをクリックして、いただこう…

今日の読了本

栗本薫 『グイン・サーガ103 ヤーンの朝』 栗本薫 『グイン・サーガ104 湖畔のマリニア』 ほとんどグインの登場がないので、またあの暗黒時代の再来かと危惧しかけた103巻。 こいつはどこの官能小説ですかと小一時間問いつめたくなるような一節があった104巻…

今日の読了本

佐々木俊介 『繭の夏』 スリーピング・マーダー*1もの。 この形式はアガサ・クリスティが得意としていたがこの作品はどうだろうか。 冒頭からなにやら沈鬱な雰囲気が漂っている。 主人公たちの親類縁者はことごとく不幸にあって死ぬか表舞台から退場している…

今日の読了本

東川篤哉 『交換殺人には向かない夜』 事件が、いくつかの視点に分けられて、語られる。 ということで、そのような構成で交換殺人ものといえば、某氏の某作*1という傑作があり、果たしてそれに匹敵するようなものなのであろうか、と考えつつ読んだ。 のけぞ…

今日の読了本

桜庭一樹 「少女には向かない職業」