永嶋恵美 『一週間のしごと』

永嶋恵美名義での四作目*1
物語としては、非常に手堅い作り。
読み手を飽きさせない、情報の提示を心がけているように思う。
ただ、章の終わりあたりに付いている名無しのキャラクタのパートだけは余り吸引力を感じなかった。
後々になって必要性が理解できるのだが、あまりに状況が曖昧模糊としていて、
正直、読み飛ばそうかとも思った。

ストーリィ自体は楽しめた。けれども、登場人物に感情移入することが、共感することが、かなり難しかった。
個人的な許容範囲を、超えていたように思う。そのため、行動にいちいち違和感を覚えてしまうのであった。

*1:映島巡というライトノベル系を執筆するペンネームがあるため