稲生平太郎 『アムネジア』

この作家の『アクアリウムの夜』に次ぐ小説第二作。
ジャンル横断的な小説、だと思う。
ミステリと思って読むと、つかみ損ね、ホラーと思えば、足下を掬われる。
腑に落ちるようで、落ちない。
地に足の着かない浮遊感を味わいつつ、この作品世界を進むことになる。
特異な空気を持つ、作品世界と思われる。
アクアリウムの夜』がお気に召した方なら、きっと楽しまれることでしょう。