今日の読了本

C.S.ルイス 『ライオンと魔女

十年ぶりくらいの再読。
中学生時代は純粋に楽しんでいたのだが、今はそこここに仕込まれているキリスト教の影響、説話的構造に心奪われているのだ。
筆者が描写を避けている部分が数カ所あって、そんなところをどう映画化しているのか、注目したい。
再読であったわけだが、自分がとあるシーンを捏造して記憶していたことが判明した。
自分が傑作だと思っていても、時間をおいて再読すると、けっこう美化しているということがままあるが、その事実を、痛感する再読であった。

子供向けのせいか、無理矢理めでたしめでたしの結末にしようとしているようにも見えて、その点は醒めさせる要因になっている。
指輪物語』ほどくどくないので、読みやすさという点では確実にこちらの方が上回っている。