10月の読了本

今月は先月に比べると少し多め、引き続き多めに読めるようがんばっていこう!

10月の読書メーター
読んだ本の数:18冊
読んだページ数:5128ページ

MM9 (創元SF文庫 )MM9 (創元SF文庫 )
楽しかった!単純な怪獣討伐モノと思って読むと足下を掬われる。著者が完結させた某シリーズを読んでいると、微妙にリンクしてるようなしてないようなで非常にもじもじする。とかくステキな読書体験を味わわせてくれたよ!
読了日:10月30日 著者:山本 弘
プラ・バロックプラ・バロック
タイトルの通り、歪んだ真珠のような物語。きちんと整理されているようで、どこかしら歪んでいる、収まりの悪い物語。少年漫画のような、キャラクタの使い回し方もなんだか気になった。登場人物がことごとくカタカナだったのに、少し違和感を覚えた。接続が、上手くいっていないような。
読了日:10月26日 著者:結城 充考
フィッシュストーリーフィッシュストーリー
どこを切っても伊坂幸太郎、という短編集。繋がりのなさそうな出来事たちが、あれよあれよとひとつの絵を描いていく、その手筋を、ただただ堪能するのみ。
読了日:10月23日 著者:伊坂 幸太郎
ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)
医療って、何だろう、ということを見つめ直す良い機会。ひと対ひとの、いのちのやりとりだから、気を遣う、どころの問題ではなく。あと、海堂作品を読み続けてきたひとなら、あのエピソードがアレに繋がるのね、とここから広がっていく物語を楽しむことができて非常に良いのでは、と。
読了日:10月21日 著者:海堂 尊
ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)
思惑渦巻く医局の、しかも外科の中の、まだ、小さな嵐、それを描出しているように思う。それとは違った部分でも勉強になる。医学用語の解説がもっとあると良かったかな。
読了日:10月21日 著者:海堂 尊
長弓戯画 (うさ・かめ事件簿) (ミステリ・フロンティア)長弓戯画 (うさ・かめ事件簿) (ミステリ・フロンティア)
キャラクター小説として、すごく楽しめました。サドっぽいワトソン役と、オネエ言葉と男前の二面性の探偵役。弓道はよく判らないのですが、知っているひとが見るとツッコミどころ満載なのかなあ、とか思ってみたり。素人が見てほほう、と納得していると、横から経験者がここはこうでない、ということがかなり多いのですよ、ある意味マイナなスポーツの弓道は。
読了日:10月21日 著者:滝田 務雄
ブレイドライン3 アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)ブレイドライン3 アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)
本筋を進める奇数巻、といった趣。話の中心が、主人公の成長、父親を超えていくところ、というのが見えてきて、すっきりしてきた感。話のつくりが明快なので、安心して読めます。こういう作品こそ物語を読み慣れないひと向け、な気がする。
読了日:10月19日 著者:水野 良
ブレイドライン2  アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)ブレイドライン2 アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)
うしおととら」のような、回転寿司の話。四本の細かいシナリオがあって、それを展示しているような。抜群の安定感、安心して読めます。ただ、最後の短編は蛇足としか思えなかった。
読了日:10月19日 著者:水野 良
ブレイドライン  アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)ブレイドライン アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)
絶妙な安定感。和風な世界観なのに洋物の事物が入り込んでるところもまた良し。ただ、最近作に強く出ている、ギャルゲー的要素が強く出てこないことを祈るばかり。嫌いじゃないけど、あまりその要素を望んでいないのだ。
読了日:10月19日 著者:水野 良
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
ほう、こう来たか、と言う感じ。映画を観て、何かが足りない、と思っていたけれど、そのための種は、この始まりの話からさんざんばら蒔かれていたのね、ということで。ミステリ読み的には、旧い革袋に保存料(めいさくぶんがく)入りの新しい酒を入れた話、と捉えてます。文学読みにはきっと温すぎる、と言う内容なのでしょうね。太宰はメロスしか読んだことがないので、他も読まなきゃ、とそれは積み本が減ってから考えよう。
読了日:10月18日 著者:野村 美月
トリセツ・カラダトリセツ・カラダ
いかに、自分自身のことを分かっていないか、ということを分かることができる、希有な本。小学生でも、学べば自分自身のこと、自分自身の肉体のことが、理解できるというのは、すごいと思う。まだ分かっていないことも、たくさんあると言うことも分かったけど。
読了日:10月17日 著者:海堂 尊
あるキングあるキング
なんじゃこりゃあ、そんな言葉の出た最期。手触りも肌触りも、なんだか違和感ばかり残る。現実世界に寄り添った物語なのに、何か、幻想小説を読んだあとのような居心地の悪さを感じさせて。言葉にできない。
読了日:10月16日 著者:伊坂 幸太郎
大正野球娘。 4 (トクマ・ノベルズ Edge)大正野球娘。 4 (トクマ・ノベルズ Edge)
大正、という舞台設定を生かした事件が発端で。キャラクタのいろいろな立場、感情が入り乱れて。交通整理された着実な描写がよかった。
読了日:10月16日 著者:神楽坂 淳
創世の島創世の島
短いのにえらく刺激的。SFを嗜まない人でも読めるSF。ただ、SFの素養がないと少々分かり辛いきらいもあるかも。ミステリ読み向けSFかも、知れない。
読了日:10月12日 著者:バーナード ベケット
神の棘 2 (ハヤカワ・ミステリワールド)神の棘 2 (ハヤカワ・ミステリワールド)
宗教つまみ食いの国である日本に住んでいるからこそ、考えるきっかけになっている、と思う。すごく突き刺さる本でした。否定すればするほど、肯定せざるをえないあれ、とについて考えたくなるとか。答えの無い、問いではありますが。あとは、もう少し誤植を減らしてもらえれば、と強く。
読了日:10月11日 著者:須賀 しのぶ
晩夏晩夏
文庫版刊行前に駆け込みで読了。序盤の一部の固有名詞で時代を感じてしまう。けれど、ひとの心、精神性は早々変わるものではなく、古びているわけではない。もう少し早い時期に読めば、このむせかえるような湿気、というか暑さとともに、物語を味わえたのかな、と。どことなくしめった人間関係が産んだミステリでした。
読了日:10月09日 著者:図子 慧
闇の喇叭 (ミステリーYA!)闇の喇叭 (ミステリーYA!)
歴史改変ものとしてみると、綻びの無いようしっかり改変しようとして余計なところまで手を付けてとっ散らかってしまった印象が拭い去れない。とはいえ、有栖川さんらしいロジックの冴えは健在、楽しく読みました。
読了日:10月03日 著者:有栖川 有栖
トッカン―特別国税徴収官―トッカン―特別国税徴収官―
作家の越境が、流行っているけれど、読者の越境も、あって良い。その架け橋に、なりそうな気がした。身近なのに、遠い国税徴収官という存在と、ラノベにはつきもののある趣向。素晴らしい融合でした。良かった!
読了日:10月03日 著者:高殿 円

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