羅漢連『らのさい!』
ある意味ラ管連*1の悪ノリの結晶ともいえるこの一冊。
現物を見たときでさえさすがに身内*2くらいしか買わないor買えないと思っておりましたが、LNFの異様な熱気の中、完売の報を聞いた目眩くあの一時を、わたしは、わすれない。
という前置きはさておき、一週間の時を経てようやく読み終えました。
未だに「ばけらの!」の方は積んでるよorz
真面目(っぽい)話を書いている人と、悪ノリのまま書いてる人との温度差が、すごいなあ、と思ったのでした。
以下、各編の感想。
- 長屋言人 「ことりん がんばります!」*3
冒頭は言人さんの作品。メイドロボことりんの葛藤を描いた、話だよね?
普通に、いい話でした。自分の接しているラ管連の人たちともブレがなくて、始まりがこれ、というのはひどく納得がいく話です。平カズがヘタレなのはデフォルトですね!
- soundsea 「ゲームは踊る、されど終わらず」
二作目はsoundseaさんの作品。平カズのボドゲ会でのヘタレぶりを愛でる作品ですね(違
ラ管連の開催しているボドゲ会の内情を垣間見ることが出来るという意味で、非常にこの作品集の中では貴重。リアリティという意味で。
ーでゅろん 「ラノベ部」
すごく……饒舌です……・。
自分のイメージの中のなかのひととの乖離が一番大きかったはこれ。
たぶん、ラ管連の中を知らないひとの中のラ管連像は、これが一番近しいのかなあ、とか思います。
ネタの詰め込みぶりでは他の追随を許していない、かもしれない。自分、そんなにもラノベ読めてないよ…。
- 月季 「触らぬものに祟りなし」
イラストとか、そういった部分のダブルどころかトリプルミーニングぶりでは、もう。
LNF後の飲み会で解説を受けなければそのままスルーしてましたさ、きっと。
自分の(いろいろな意味で)未熟さを痛感する一編でありました。
- 舞風のべる 「されど積み人は本と踊る」
積み本の素晴らしさを語った一編(違
オマージュ、というかパロディーの詰め込みぶりでは他の追随を(ry
オチは###このコメントは表示されません###だそうですが、うん、納得する流れです。
- 和泉うらら 「らのさいスピンオフ! 時、止める秋」
これだけ四コママンガ。日頃のでるたんのTwitterでの言動を見てると…うん、納得のいく結論です。
- 小森圭 「繋がる、世界」
掉尾を飾るこの作品、すごく、真面目です。びっくりするくらいに。
悪ノリで始まったと思しきこの企画が、こんな風に真面目に閉じるのは世の理というやつなのでしょうか。
真面目な中にもこの作品集を通して流れる通俗低音、「平カズはヘタレ」というのが微かながら現れたとき、
ほっとしたのはなぜでしょうか。
楽しい時間をありがとう!>執筆者の方々
らのさい!2も計画されていると風の噂で耳にしましたが、傍観者として生暖かく見守っていきたいと思っています。
*2:少なくともなかのひとのことをわかってるひと、の意
*3:タイトルの元ネタと思われるのはこれ To Heart―マルチ、がんばりますっ! (電撃G’s文庫 A 18-1)