今日の読了本

「漆黒の王子」初野晴
第一作目「水の時計」がとても琴線に触れて。何年かぶりの新作、と期待して読んだ。
いきなりいじめの問題。そしてやくざ。この段階でドロップアウトするひとが相当出るのだろうと思った。
このひと特有のリリカルな要素。今回は、オウム。空を飛び回る、小さな侵略者。そして、地下隧道の人々。存在感が希薄だ(キャラがうすいという意味ではない)。
正直言って、フーダニット、と言うよりもハウダニット、と言った趣の作品、だと思った。
なぜやくざなのか、がここで意味を持ってくるのだ。
ただ、謎がすべて完全に解かれるわけではないので、少し消化不良の感が残ったのも事実。