「空の中」

日頃ハードカバーを買うと言うことをしない私ですが、「塩の街」が気に入っていたので、購入。
期待にそぐわぬ内容でした。今年読んだ本のベストテンに入るくらいに良かった。
実にメディアワークスから出版されたとは思えぬ内容(敢えて電撃と表記はしない)。
版元名を隠して読まされたならば、きっと他の版元(たとえば早川書房とか)から出された本だと思ったことだろう。
確かに帯にある通り「電撃が切り開く新境地」ではある。
ただ、版面は、電撃文庫をそのまま大きくしただけ、と言う感じなのは、DTPで美しく構築しようと言う最近の流れに反していると思うのは私だけではないはずだ。
ただ、不満に思ったのはその点だけ。
ファーストコンタクト。ボーイミーツガール。サイコ。ビルドゥングスロマン。様々な要素の良いとこ取りである。
息つく間もない展開にページをめくる手を止めさせない。