中国でライトノベル専門誌が創刊されたよ!

イムリーに東の大手、平和さんが
近年のライトノベルレーベルにおける雑誌の役割 - 平和の温故知新@はてな
という記事をあげてくれたので、それに呼応するかのように。

以降、文中では敬称略で。

日本では退潮気味の雑誌出版ですが、中国では数の暴力、ということも可能なのか、
バブル崩壊が近いのではないかと叫ばれる中、
雨後の筍のように新雑誌が創刊されています。
中高生向け、と思われる小説誌はいくらかあったものの、
(高試*1の関係で本当のターゲットは大学生以上と思われますが)
日本で言うところのラノベ専門誌は存在しないのが現状でした。
しかし、今月20日に、ついにラノベ専門誌が刊行されました。

天漫軽小説、というのがその雑誌の名前。
中国に進出した角川グループが、その出版に関わっています。
値段は、12元。日本円にすると168〜144円の間辺りでしょうか。
上の写真のような袋に入って、売られています。
表紙デザインが、電撃文庫Magazineに似たように感じられるのは、
きっと角川グループが関与しているからでしょう。
毎月20日に発売される、と書かれてもいます。
日本の出版社が関与していますので、きっとその周辺には確実に手に入るのでしょう。*2


上の3つの写真は、本誌の付録。
カラーイラストと小説を合わせたイラストーリーっぽいものが載っている
(何故かオタリーマンの紹介も載っている)小冊子、
今回の雑誌のメインたる第三回台湾角川軽小説大賞の受賞作のイラストを使ったポスター、
表紙イラストを使った携帯電話入れの3つ。
ますます電撃文庫Magazineや……といいたいところですが、
最近の中国の雑誌は売り上げを上げるためにこういった手元に残る付録を付ける傾向があり、
その点で日本の雑誌と比較するのはお門違いと言ったところ。

掲載されている小説*3は、ほぼ台湾か中国の作家なのですが、
日本のラノベ読者にリーチしそうなのが何カ所かあるので、
その点を重点的にご紹介。

いとうのいぢ伏見つかさのコメント色紙が掲載されている。
今回は創刊号と言うこともあってか、冒頭にお祝いのコメントが多数掲載されています。
その中でも異彩を放っているのがこの二人の「日本語」でのコメント。
この本読むような層は日本語読めるのかなあ……と不安になります。
日本語が読めるようだったら原書*4に当たりそうな気もするし。
翻訳分の方が値段が安い*5からそっちを購入するんでしょうかねえ……待ってでも。
この二人が選ばれているのには何か意図があるのかなあ……
ハルヒ」人気でいとうのいぢは分かるけど、
「俺妹」は中国でそんなにも人気があるのかなあ……きっと人気があるのでしょう。

ソードアート・オンラインが掲載されている。
自分は1巻しか読めていないので、どこに当たるはなしかはよく分からないのですが、
今回のヒロインはアスナではなくてシリカ
おそらく2巻の内容からの抜粋と思われるのですが……
中国語版の2巻の刊行予定は、10月。
どういう意図があってそこを掲載したのかが分かりません……
雑誌掲載のまま単行本化されていない短編でもあるんでしょうか。

伏見つかさへの12の質問。
たぶんこれが一番気になる部分と思うのですが……
そそくさと抄訳して出すにはわたしの語学力が……
なのでまずは一問目だけ。
Q1 先生が最近読まれたライトノベル・マンガはなんですか?
   印象に残っている作品はありますか?
A1 最近読んだ作品は、「キングダム」「それでも町は廻っている」「よんでますよ、アザゼルさん」。ミステリ小説に興味を持っていて、貴志祐介さんの『青の炎』は特に気に入っています。その作品から受けた影響は非常に大きいです。

二問目以降は余力があったら追記します……

直下のコメントなりブクマコメントがあれば、写真とかは追加します……

*1:日本で言うところの大学入試

*2:中国の出版社が出版している中国人の書いた小説の載っている小説誌は、発売日は確定しているものの必ずしもその日に発売されるのではなく、相当前後して発売されることが常態になっています

*3:全て連載で文末には次回に続くと書かれています……orz

*4:日本での約1.5倍の値段で、こちらでも一部は販売されています。

*5:たとえば『ミミズクと夜の王』が21元なので、おおよそ半額くらい?