山本弘 『アイの物語』

アイの物語

アイの物語

毀誉褒貶甚だしい本作ではあります。
繋ぐつもりのなかったいくつかの数珠をつなぎ合わせた手腕は、感嘆に値します。
けれど、ここ最近に刊行されている作品は、「と学会」というフィルタを経ているようで、
心なしか説教臭くなっている点が否めません。
純真に受け止めるには、心が汚れてしまった大人になっているようです。
『戦慄のミレニアム』を読んでいた頃は、まだ、ウブだった。