友桐夏 『盤上の四重奏 ガールズレビュー』

デビュー作の正当な続編であり、前日譚。
女の子たちの間の、針を突き刺すような張りつめた空気感。
異性の入り込みようのない、あのふしぎな空気のなかで。
誰が味方で、誰が敵なのか。
確実に一作目を読んでいることが必要だ。と思う。
この作品、一作目の強烈なネタバレを含んでいるのだ。
だから、順序を逆に進むと、大いに興を削ぐことになる。
一作目、二作目ほどの強烈などんでん返しはない。
けれども、読み手を惑わすテクニックは、より洗練されている。