今日の読了本

「そのときは彼によろしく」 市川拓司

いま、会いにゆきます」がヒットしている作家の四作目(のはず)。
過去と現在の出来事が、フラッシュバックのように描写される。
終盤まではごく普通の恋愛小説(良くドラマでありそうな)のように進む。
しかし、残り百ページ、と言ったあたりで、突如として現実味を喪失し、完全に絵空事として受け止められてしまうように変貌してしまう。
ある意味「スプートニクの恋人」のような絵空事感なのだが、この作品は、徹頭徹尾それを一貫していないと言う点で、物足りなさがある。